数学なんて何の役にも立たない

『数学なんて何の役にも立たない』

そう思っている中学生は多いです。

いや、そう思っている大人も意外と多いのではないでしょうか?

 

実際、日常生活を送るうえでは小学校で習った四則演算が分かれば、何の問題もなく過ごせます。

「二次方程式」や「三平方の定理」が分からなくても、全く困りません。

 

では、なぜ数学を勉強するのでしょうか?

 

数学ができなくても、日常生活で困るかどうかで言えば困りません。

でも、人生の選択肢や仕事の幅が狭くなる可能性はあります。

それをわかったうえで「必要ない」と判断するなら、それも一つの答えです。

 

具体的に言うなら、数学が苦手だと…

1.高校・大学の進路が限定される

・理系学部(工学、医学、薬学、建築、理学、情報系) ・商学部 ・経済・経営 ・看護・医療系 ・専門学校(建築・電気系)

→これらの学部は受けられない。

 

2.将来の職業で“数学必須”の職が対象外になる

・建築士 ・公認会計士 ・医師、看護、薬剤師 ・エンジニア ・プログラマー/AI技術者 ・機械設計 ・金融・証券関連 ・気象予報士 ・航空管制官・パイロット ・教員(理科・数学)

→これらの職業には就けない、またはとても苦労する。

 

中学生のうちから将来の職業を決めているという人はほとんどいません。

大抵の人はこれから色々な経験をして、興味を持った部屋のドアを開けては閉め、また別のドアを開けては閉めながら、自分に一番合った進路を選んでいくことになります。

でも途中で数学を諦めてしまった人は、開けたい部屋のドアの鍵が無かったり、ドアは開けられてもその奥の部屋へは進めなくなってしまいます。

 

中学生や高校生のうちは、出来るだけ間口を広げ、これだと思える進路の候補を残すべきなのに、そこから数学必須のこんなにもたくさんの候補を外すのは、あまりにもったいないことだと思います。

 

中学数学は「日常生活のため」というより、将来の可能性の『ドア鍵』です。

鍵がなければ、開かない部屋が増える。

ちなみに、二次方程式が分からなければゲームクリエイターやパイロットにはなれないし、三平方の定理が分からなければ家を建てる人や橋を作る人にはなれません。

 

結局「数学が必要かどうか」は、

今の自分の暮らしではなく、未来の自分がどれだけ選択肢を持てるかという問題に行きつきます。

 

2025年12月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : わかば学舎