塾でこれまで教えてきた沢山の小学生、中学生の生徒さんの中で、「この子は確実に伸びるな」と思う人には同じような共通点があります。一言で言えば「ジタバタする力を持った子」です。
ある問題を解くとき、これはもうダメだ限界と思うまで、どれだけジタバタできるかでその後の伸び方が大きく変わってくるような気がします。
分からなくても問題に線を引きまくって真っ黒にしたり、図に書いてみたりしながら、何とか答えを出してみようとジタバタする子というのは、たとえ答えにたどり着けなかったとしても、最終的には確実に伸びていきます。
今どきはネット環境が充実し何か分からないことがあればすぐに検索して知ることができます。
そして子供たちもその手軽さに慣れ親しんでいるためか、解けない問題があるとすぐに解答を求めたがる傾向にあるように感じます。
理科や社会などの暗記問題の場合はそれでも構わないのですが、算数・数学の場合は残念ながらそれでは一向に数学的センスが身に付くことはありません。
だから私は生徒さんの汚いテキストを見るのが大好きです。
書いたり消したりの跡があったり、いろんな線が引かれているととてもうれしく感じます。きちんと戦って確実に伸びてくれていると感じます。
私たち大人や親も、もっとジタバタした姿を子供たちに見せた方がいいのかもしれません。
便利な道具で何でも簡単に答えを出すようないわゆる省エネ生活ばかりしてると、それが正しいこととなり、ジタバタすることでしか得られない力を子どもがいつまでも持てないままになってしまうかもしれません。