今回の中学定期テストにおいて、前回のテスト(前学年の学年末テスト)から5科目130点アップした生徒さんがいます。
実に1科目あたり26点アップの計算です。
これは純粋に「すごいこと」です。
たしかに、学年の最初のテストはほかの回に比べて点数が取りやすいと言われています。
とは言っても、
前回と同じような勉強の仕方でここまで伸びることは普通はありえません。
では、その生徒さんは何をしたのか。(変えたのか)
その生徒さんから聞いた話での変化と、私から見た変化をご紹介します。
【前回から変えたこと】
1.ワークを3周したこと
『ワークを1周もしくは1周すらやり切れずにテストの日を迎えていたが、今回は3周やれた』
よく勘違いしやすいところですが、ワークを3周したからといって、いつもの3倍の時間をかけたわけではありません。
なぜなら2周目と3周目はすでに正解している問題は飛ばしているからです。
ですので3周目が終わった時も、実際にはいつもの2倍の時間もかかっていません。
ですが、この効果は絶大です。
一度まちがった問題でも間を空けずに2度目、3度目をトライすることで飛躍的に正解率が上がります。
少なくとも印象には残り続けるので、本番でも解こうとする原動力が湧いてきます。
これはテストの際の大きな大きな武器になります。
ワークを1週やる時間があるのなら、ほんの少しだけ時間を追加して2周目、3周目をやってみましょう。
とても「コストパフォーマンス」のいい勉強法です。
2.勉強環境を変えたこと
『リビング勉強をしていたのをやめ、自室の勉強机での勉強に切り替えた』
よくあるのが、「ずっと自室で勉強していたがどうしても集中力が続かないのでリビング勉強に切り替えた」というものですが、この生徒さんの場合は逆ですね。
どちらにしても、環境を変えてみるのは意外と効果があるようです。
新鮮な環境での勉強は気分もいいですし、やる気も継続します。
この生徒さんの場合はさらに、勉強机の周りに「誘惑」になるようなもの(本やゲームなど)を一切置かないようにもしたそうです。
勉強に集中できる環境になるのはもちろんの事ですが、それよりも「こういう環境に変えよう」と決意した気持ちこそが、すでに高得点の予兆だったのかもしれません。
3.わからないところを徹底的に聞いたこと
『今まで塾ではほとんど質問しなかったが、何度も質問するようになった』
これは、私(講師)から見た変化です。
今年から塾のレイアウトを変えたり、運用方法を変えたりしたことも一因かもしれないのですが、以前と比べるとその生徒さんからの質問が格段に増えました。
「理解できないところを理解してから次に行く」
これは当然の事のようですが、出来ない、しない生徒さんはたくさんいます。
遅れているから早く先に進まなきゃという「あせり」や、疲れているから後にしようという「あきらめ」がそうさせてしまいます。
でもそれは、とてもリスクの高い行動です。
特に数学や英語は積み上げ式の学問なので、前回のつまづきは次回のつまづきに直結してしまいます。
そうならないためには、つまづいても立ち上がること(理解すること)です。
自力で立ち上がることが難しければ、迷わず手を挙げる(質問する)こと。
立ち上がるために手を指し伸ばしてくれる人がきっといます。
少なくとも塾で質問することに何の躊躇もいりませんよ。
【今日のまとめ】
今回130点アップした生徒さんの行動をまとめると、
- ワークを3周したこと
- 勉強環境を変えたこと
- わからないところを徹底的に聞いたこと
になります。
おそらくこの生徒さんには、この行動をするきっかけや決意があったのだと思います。
でも、やったことは何も特別なことでも奇抜なことでもなく、誰でもできることです。
これでいいんです。
伸び悩んでいる人の何かのきっかけになってくれればうれしいのですが。